ニューヨークを訪れているイスラエルのネタニヤフ首相は27日、国連総会で演説しました。
この中で、隣国レバノンのヒズボラに対する連日の攻撃については「ヒズボラが戦争の道を選ぶ限り、イスラエルに選択肢はない。この脅威を取り除き、市民が安心して家に帰れるようにする権利があり、それを実行している」と述べ、アメリカなどが呼びかけている停戦に応じる姿勢は見せませんでした。
また、ガザ地区で4万人を超える死者を出しているイスラム組織ハマスとの戦闘についても「ハマスは再び武装し、イスラエルを何度も攻撃するだろう。だからハマスは消えなければならない」と述べ、軍事作戦の継続を正当化しました。
さらに、ヒズボラやハマスの後ろ盾となっている、イランへの批判に多くの時間を割き「われわれを攻撃するならわれわれも攻撃する」とイランを強くけん制しました。
一方、議場では、ネタニヤフ首相の演説が始まると、出席していた各国の代表が次々と席を立って議場を離れ、イスラエルへの抗議の意を示しました。
また、ネタニヤフ首相の前に演説したスロベニアのゴロブ首相が、演台をたたきながら「ネタニヤフ首相、この戦争をいますぐやめろ」と訴えると、議場から大きな拍手が沸き起こる場面もありました。